楽譜がまだスラスラ読めなくても、ピアノ曲は覚えられます。まず曲を何度か聴いてメロディーとリズムを耳になじませ、それから1小節ずつ、右手・左手・両手の順に鍵盤で音を探して手に覚えさせます。音の位置を探すあいだは拍子をいったん脇に置き、音が手に入ってから拍に合わせてつなげていきます。
ひと目で わかる
- 鍵盤に触れる前に、曲全体を最初から最後まで何度か聴きます。
- 1小節ずつ右手・左手・両手の順に覚え、次の小節の最初の音までつなげて弾きます。
- 間違えた音はその場で直し、ミスタッチなしで2回弾けたら次の小節へ進みます。
- 音をすべて覚えたら、片手ずつゆっくりのテンポで拍に合わせて弾き始めます。
どんな ときに この 覚え方が 向いているか
音符を読むのに時間がかかり、次の音をひとつ探しているあいだに拍が過ぎてしまうときに効果的な方法です。同時にやるべきことを2つに分けて負担を減らします。曲がどう流れるかは先に耳で覚え、手は一度に1小節分の鍵盤の位置だけを探します。
- 弾きたい曲は決まっているけれど、譜読みにまだ時間がかかる。
- メロディーは口ずさめるのに、鍵盤のどこを押さえればいいか分からない。
- 楽譜を見ながら拍に合わせて弾こうとすると、小節ごとに止まってしまう。
楽譜の読み方を基礎から身につけたい方はピアノの始め方とピアノの初見を上達させる方法を、音を覚えたあとに片手ずつ拍へ乗せていくコツは片手練習のしかたをあわせてご覧ください。
弾く 前に まず 聴く 理由
鍵盤の上で音をひとつずつ探しているあいだは、リズムやフレージングにまで気を配る余裕がありません。あらかじめ曲の響きが耳に入っていれば、手の動きがゆっくりでも「次にどんな高さの音が、どんなリズムで来るか」を耳が覚えているため、見つけた音を自然な音楽としてつなげやすくなります。
日々のレッスンでも、新しい曲に入るときにまず模範演奏を聴いて曲全体のイメージを掴んでから弾き始めると、音符だけを追って並べるよりリズムのまとまりや歌い方がずっと早く身につきます。
- 第1–8小節 · 元のテンポ

聴いてから 1小節ずつ 覚える 手順
- 曲全体を何度か聴く最初から最後まで聴いて、メロディーの動きや繰り返し出てくるフレーズを耳になじませます。丸暗記しなくても、次にどんな音が来るか見当がつけば十分です。Virtuでは、カタログの「聴いてみる」でダウンロードする前にも試聴できます。
- 1小節を聴いてすぐ鍵盤で探すこれから覚える1小節をもう一度聴き、音の響きが耳に残っているうちに鍵盤でその音を探します。楽譜画面では、小節を2回タップするとその小節からすぐ再生されます。
- 右手、左手、両手の順に進める1小節をまず右手で、次に左手で覚えてから両手を合わせます。両手で無理なく弾けるようになったら次の小節へ進みます。
- 次の小節の最初の音までつなげて弾く小節線のところでプツリと止めず、次の小節の最初の音まで入れて弾きます。小節から小節へ手を移動する動きも一緒に身につきます。
- 間違えた音はその場で直す違う鍵盤を押したらそのまま流さず、正しい鍵盤と指使いを確かめて弾き直します。ミスタッチなしで最後まで2回続けて弾けたら次へ進みます。
- 音が手になじんだら拍に合わせる鍵盤の位置で迷わなくなったら、片手ずつゆっくりのテンポで拍に合わせて弾き、続いて両手で合わせます。最初に耳になじませておいた模範演奏のリズムが道しるべになります。
Virtuでは 「最初から 覚えたい」で 始めます
曲の「デッキを追加」を押し、いちばん上の「最初から覚えたい」を選ぶと、今日の練習リストにその曲の小節が右手、左手、両手の順に出てきます。小節が開くたびに、まず模範演奏を元のテンポで一度聴かせ、画面下の88鍵ガイドで次に弾く鍵盤が青く光ります。
- 正しい鍵盤を押すまで楽譜が待ってくれます。メトロノームに追われず一音ずつ探して弾けばよく、正しく弾いた音符は緑、間違えて押した鍵盤はその音の高さに赤で表示されます。
- 片手練習の模範演奏では、もう片方のパートも小さく重ねて鳴らします。もう一度聴きたいときはいつでも「模範演奏」を押せます。
- ミスタッチなしで最後まで2回弾くと完了になり、「次へ」で進みます。画面には「成功 1/2」のように進み具合が表示され、回数は設定メニューの「成功させる回数」で変更できます。
- すべての小節の音取りを終えると、その日のうちに左手・右手の練習が開き、ここからは拍の正確さも一緒に見ます。弾き終えたあとに「一緒に聴く」を押すと、楽譜の演奏と自分の演奏を重ねて聴き比べられます。
よく ある 失敗
聴かずにいきなり鍵盤を押す
どんな音楽か聴いたことがないまま鍵盤の場所だけを追うと、音の高さは合っていてもフレーズのまとまりやリズムが見えてきません。弾き始める前に曲全体を、各小節を練習する前にその小節の模範演奏を先に聴きましょう。
間違えた音をそのまま通り過ぎる
ミスタッチしたまま先へ進むと、指がその間違った動きまで一緒に覚えてしまい、次も同じ箇所でつまずきやすくなります。間違えたらその場で止まって正しい鍵盤を確かめ、2回続けて綺麗に弾けるまで整えてから進みます。
耳に残りやすい右手のメロディーばかり弾く
右手のメロディーは耳になじんでいるのですぐ弾けるようになりますが、ピアノ曲は左手のバスや和音が支えてこそ曲本来の響きになります。小節ごとに左手と両手合わせまで終えてから次の小節へ進みましょう。
鍵盤ばかり見て楽譜をまったく見ない
画面の鍵盤ガイドを頼りに弾くあいだも、楽譜を視界に入れておき、いま押した鍵盤が五線譜のどの音符なのかを一緒に確かめます。同じ音符に何度も出会ううちに、鍵盤を見る前に楽譜上でパッと分かる音が自然と増えていきます。
よく ある 質問
楽譜がまったく読めなくても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。音の位置は画面の88鍵ガイドを見て探し、曲の流れは耳で聴いて掴みます。Virtuの「最初から覚えたい」は、押さえる鍵盤を青く光らせ、弾いた音符を楽譜上で緑に変えるので、どの音符がどの鍵盤に対応しているかが視覚的にもつながって分かります。
1小節は何回弾けば次へ進んでいいですか?
ミスタッチなしで最後まで2回続けて弾けたら、次の小節へ進んでかまいません。指がなじみにくい小節は、もう1〜2回多く弾くとさらに安定します。Virtuでは設定メニューの「成功させる回数」を1回から5回のあいだで自由に設定できます。
曲をもう少しゆっくり聴くことはできますか?
はい。楽譜画面のメトロノーム設定でテンポを「自分で決める」にしてBPMを下げると、再生速度がそのテンポに変わります。音を覚えたあとの左手・右手の練習では、模範演奏がその練習ステップのテンポに合わせて再生されます。