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元の速さへ

テンポ交互練習:ゆっくり練習の正確さを本来のテンポへつなげる方法

Virtu Team5分で読めます

テンポ交互練習は、楽譜を書き換えずに余裕のあるゆっくりしたテンポで1回、現在の練習テンポで1回を2セット繰り返し、最後に練習テンポで仕上げる練習法です。ゆっくり弾く回で音の粒立ちと指の運びを整え、すぐ直後に練習テンポで確かめるため、ゆっくり身につけた感覚を実際の演奏テンポへそのまま移しやすくなります。

ひと目でわかる

  • ゆっくりなら弾けるのにテンポを上げるとパッセージが乱れたり、小節の中で走ったりもたったりするときに使います。
  • 「ゆっくり→練習テンポ→ゆっくり→練習テンポ」と4回弾き、最後にもう1回練習テンポで仕上げます。
  • ゆっくりのテンポは練習テンポの約70%に設定します。テンポをむやみに変えず、決めた2つの速さだけを行き来します。

どんなときに使うか

ゆっくり練習しているときは整っているのに、本来のテンポに近づけると音が団子になったり、弾きやすい拍で走って難しい拍でもたったりするときに使います。ゆっくり弾ける動きが、速いテンポでそのまま再現されるわけではありません。ゆっくり確認した正確さを保ったまま、実際に弾くテンポでの指や腕の使い方を体に覚えさせる必要があります。

  • ゆっくりばかり練習してきて、テンポを上げると指がもつれるパッセージ。
  • 1小節の中でテンポが走ったり遅れたりする箇所。
  • 速いパッセージだけでなく、跳躍を含む伴奏や和音進行にも有効です。

テンポだけをこう切り替えます

楽譜の音やリズムは一切変えず、テンポだけを切り替えます。ゆっくりの回は現在の練習テンポの約70%とし、1音ずつの響きを耳で聴きながら次の指を準備できる速さにします。速い回は無理にテンポを引き上げず、いま練習しているテンポのまま保ちます。この2つのテンポだけを交互に行き来します。

  1. 練習テンポ
    ハノン第4番 1–2小節、均等に続く16分音符のパッセージ
  2. ゆっくり
ハノン『60の練習曲によるピアノの名手』第4番 1–2小節。この練習は楽譜を変えないため、譜例は1つで音源が2つあります。1つ目は目標テンポより少し落とした練習テンポ、2つ目はその70%の速さで、Virtuがゆっくりの回にお手本として再生するテンポです。

練習の手順

  1. ゆっくり1回1音ずつの粒立ちを聴き、正確な拍の位置に置きます。指が次の鍵盤へどう移動し、どう準備しているかも意識します。
  2. 練習テンポで1回ゆっくり弾いたときの均一なタッチが保てるか確かめます。乱れた箇所があれば、次のゆっくりの回でそこを重点的に整えます。
  3. もう一度交互にゆっくりで1回、練習テンポでもう1回弾きます。ここまでで合計4回です。
  4. 練習テンポで仕上げる最後は必ず練習テンポで弾いて締めくくります。最終的に粒をそろえて弾きたいのはその速さだからです。最初より整ったか聴き比べましょう。

Virtuならテンポを自動で切り替えます

テクニックの段階からは、演奏後にVirtuが片手のパッセージがそろわなかった小節や、テンポが走ったりもたったりした小節を指摘します。結果画面で「テンポ交互練習で弾く」を選ぶと、まずゆっくりのテンポでお手本を聴かせ、テイクごとにテンポを自動で切り替えます。テンポの揺れが見つかった箇所では、通常この練習が最初に提案されます。

  • テイクごとに、練習中の手の音がすべて正確に弾けたかを確認します。ミスがあれば同じテンポでもう一度弾きます。
  • 1回弾くごとに、次が「ゆっくり」か「速く」かを画面で案内します。
  • 最後に練習テンポで弾き終えると、最初より均一になったかを判定し、小節をただ反復したときの結果と並べて表示します。

テンポ交互練習をはじめとする7種類の変奏練習は、Virtu Plusでご利用いただけます。

テンポ交互練習 1/4

テンポ交互練習 1/4できました次は速く 2/4

よくある失敗

速い回でテンポをどんどん上げてしまう

速い回は限界の速さに挑戦する場ではありません。現在の練習テンポを保つことで、ゆっくり整えた動きがその速さに定着したかどうかを正しく確かめられます。

ゆっくりの回を漫然と弾く

ゆっくり弾く回こそ、各音の粒立ちを聴き、余分な力を抜いて指のフォームを修正する大切な時間です。早く終わらせようと流して弾いては、交互に弾く意味がなくなります。

毎回バラバラなテンポで弾く

その都度テンポをあれこれ変えると、体の中の拍感が定まりません。基準となる70%のゆっくりテンポと練習テンポの2つだけに絞って往復するほうが、安定したテンポ感につながります。

よくある質問

ゆっくりの回はどのくらい遅く弾けばいいですか?

現在の練習テンポの70%程度が目安です。1音ずつ聴き取って次の指を余裕をもって準備できれば十分で、音楽の流れが途切れるほど極端に遅くする必要はありません。

ゆっくり練習だけを繰り返すのではだめですか?

ゆっくり弾くときと速く弾くときでは、指や腕の重みの使い方が少しずつ異なります。ゆっくりでの正確さと実際のテンポでの感覚をつなぐために、2つのテンポを交互に弾くことが大切です。

メトロノームを使ってもいいですか?

はい、おすすめです。とくに無意識に走ったりもたったりしやすい箇所では、2つのテンポをメトロノームで鳴らして交互に合わせると拍感が安定しやすくなります。

走ったりもたったりする小節は、 Virtuが見つけます

演奏すると、テンポや粒立ちが乱れた小節を特定し、最適な練習メニューへ案内します。